OLの災難
2011年9月2日
「こんなときに仕事の話なんかするなよ阿呆。とにかくまかせとき」
「へぇへぇ宜しく頼んます」
ちなみにこのときQも加奈子の父もベロベロに酔っていた。そして宴会が終わった後も軽いノリで見合い話が進み、翌日には大阪北新地の料亭でお見合いの席を設けるところまでになってしまっていた。
これには加奈子は怒った。彼女は東京に住んでいるし、勤務先も東京だ。父の言うとおりに見合いするなら大阪まで移動しなければならない。しかし加奈子の仕事は営業職で出張も多く、かなり多忙だった。親兄弟が病気で倒れたとかでない限り、到底帰郷できる仕事でもない。要するにQの申し出は、加奈子の都合を限りなく無視した身勝手なものだったのだ。しかも飲み会での軽いノリとなれば尚更だ。
そして加奈子の怒りに火を注いだのは母の反応だった。
母は最初のうちはQと父の振る舞いに呆れて加奈子をかばっていた。しかしQの言っていた見合い相手が旧帝大卒で司法書士の肩書を持つと知ってからは態度を豹変させ、加奈子に連日「日帰りでもいいから帰っておいで」と電話で催促するようになったのだった。結局Qじきじきの説得に加奈子が折れ、会社と交渉して2日間だけ休みが取れたのだった。ほんとにいい迷惑としか言いようがない。
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